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2025.08.03
#歴史

國束寺(くづかじ)を訪れるなら知っておきたい!度会町の歴史ある寺院と周辺散策プラン|三重県度会町

こんにちは、美村アンバサダーのBUNSUNの川合です。

この記事では、三重県度会町の「國束寺(くづかじ)」についてまとめています。

・國束寺ってどんなお寺?
・御朱印はある?
・登山もできるって本当?

そのような疑問に國束寺へ行き、現住職の土面(とのも)さんにお話を聞いてきたわたしがお答えします!

記事の前半では國束寺の基本情報を、後半では國束寺の見どころや楽しみ方までまとめました。

・VISON(ヴィソン)周辺で御朱印集めをしたい
・VISON(ヴィソン)周辺の有名なお寺を探している
・三重県の桜スポットを探している

そのような方向けの記事になっていますので、ぜひご覧ください。

目次

國束寺(くづかじ)とは

伊勢神宮の西にそびえる国束山(くずかさん)。

その山頂に、約1,400年前、聖徳太子の平和祈願によって開かれたと伝わるのが國束寺です。

創建の地は標高410mの山上でしたが、現在はふもとへ移築されています。

歴史を遡ると、戦国期の織田軍の伊勢攻めで堂塔伽藍(どうとうがらん)は全て焼けたが、江戸時代に再建。

しかし、明治の神仏分離令や、戦後のGHQの農地改革で寺領が失われるなど逆風が続き、山上での維持が困難に。

そこで本尊・観音堂・聖天堂は当時空襲で御堂を失った同じ和宗の大阪四天王寺へ、その他のお堂や鐘はふもとへと降ろされ、現在の國束寺が再興されました。
大阪四天王寺に移された堂は、いまも登録有形文化財として当時の姿を留めています。

聖徳太子によって創建された國束寺は、時代の流れと共に形や場所を変え受け継がれている寺院です。

國束寺(くづかじ)を楽しむ3つのポイント

歴史だけでなく、ユニークな仕掛けや四季折々の彩りまで味わえるのが國束寺の面白さ。

これから紹介する3つの楽しみ方を知っておけば、参拝だけでなくもっと國束寺を楽しむことができますよ。

楽しみ方①:直筆の御朱印をいただく

國束寺は “もう一つのお伊勢まいり” と呼ばれる 伊勢西国三十三所観音巡礼の地で、〈元九番札所〉のお寺です。参拝の証として授かる御朱印も、その巡礼の大きな楽しみです。

そもそも御朱印とは、参拝の記念に寺社で頂く“手書きの参拝スタンプ”のようなもの。

最近は書き置き(あらかじめ書かれた紙)を御朱印帳に貼る形式が増えていますが、國束寺では住職がいるときは、目の前で書いてくれる直筆スタイルです。

目の前で流れるように筆が走る光景は、気持ちよくて特別な時間となりますよ。

ただし、ご住職不在時は書き置き対応となるため、確実に直筆をいただきたい場合は事前に電話でご住職の在寺時間を確認するのがおすすめです。

筆致の美しさと墨の香りが染み込んだ一頁は、旅の思い出を何倍にも深めてくれます!

楽しみ方②:住職親子のお人柄に触れる

國束寺を歩いていると、ふと目に入るヨーダの置き物、そして境内のあちこちに据えられた愛嬌たっぷりの陶芸作品。

実はこれ、現住職・土面(とのも)さんのお父さまである前住職が趣味で作った“非公認コレクションなのだそう。

「お父さんが勝手に増やしていくんですけど、もう見守るしかなくて(笑)」と笑う土面さんの言葉どおり、作品は年々仲間を増やし、いまや國束寺の入り口の“陶佛堂(とうぶつどう)”にはさまざまな仏像がずらり。

鬼瓦と埴輪以外は全てお父様の手作りであり、真ん中の仏像を中心に弟子がだんだんと増えていったそうです。

説明を聞いていて思わず頬がゆるみました(笑)

境内散策はお父様の陶芸を見つけて写真を撮っていると、まるで“宝探し”のようで、大人も子どもも夢中になれるひとときです。

そして何より心に残るのが、ご住職のあたたかさ。

質問を投げかければ、國束寺がかつて山頂にあったころの苦労話や、移築にまつわる秘話を身振り手振りで語ってくださいます。

この写真は御堂の中にある天井です。

かつて檀家さんたちに「自由に書いていいよ」と絵を募ったものが飾られています。ドラえもんなどのキャラクターもいて、楽しい天井になっています。

いい意味で「お寺らしさ」を覆し、檀家の方や町の方と共に愛されながら存続している住職さんの人柄を伺えました。

陶芸や御堂の天井を眺めて楽しむ時間は、お寺のぬくもりを感じられる、心温まるひとときです。

楽しみ方③:季節の植物を楽しむ

國束寺が河津桜から紅葉まで、季節ごとに違う景色が楽しめるスポットだということをご存じでしょうか?

早春に境内を染め上げる河津桜から、初夏のササユリ・紫陽花・スイレン、そして晩秋の紅葉と十月桜の競演まで、一年を通じてバリエーション豊かな彩りを見せてくれます。

なかでも圧巻なのが 2〜3月の河津桜。

河津桜は、桜の名所として有名な宮リバー度会パークにも負けない“隠れた名所”ですし、十月桜と紅葉が同時に楽しめる秋の景色は、知る人ぞ知る珍しい絶景です。

5〜6月の紫陽花は、実は毎年シカに食べられてしまうのだとか。
「食べられる紫陽花と全く食べられない紫陽花があるから、シカは紫陽花の味がしっかりわかっているのかもしれない・・・」と、そんな笑い話を聞かせてくれるのも、國束寺のほっこりポイントです。

花の見頃は住職さんが 公式HPで随時発信しているので、狙いを定めて訪ねればベストシーズンを逃しませんよ。

季節ごとに違う表情を追いかけて、何度でも足を運びたくなるお寺。そんなリピーターを生むのも納得の、彩り豊かな里山寺院です。

楽しみ方④:はっきりとした運試しができる「おみくじ」

國束寺のおみくじは、吉凶全てがそろった昔ながらの仕様。凶が出ることもある本格派だからこそ、ドキドキの運試しが楽しめます。

近年は凶を抜く寺社も増えていますが、國束寺ではあえて残しているそうです。

住職・土面さんいわく「凶は悪運ではなく“気づきのサイン”。意識して前向きに」とのこと。

友人グループや恋人同士でもはっきりと凶が出るおみくじは面白いので、運試しに挑戦するのは楽しいと思いますよ。

おみくじをされる方は以下の点にご注意ください。

①お代は賽銭箱に入れる
②おみくじのケースはカゴに返し、持ち帰らない

ちなみに、おみくじの入れものも前住職の手作りの陶芸です。

境内の至る箇所にお父様の陶芸があり、遊び心が我々参拝者を迎え入れてくれてるような楽しい気持ちになります。

また、鐘も時間内であれば自由に鳴らすことも可能ですので、お子様連れの方には楽しいスポットとしておすすめです!

「また行きたい!」と思う心温まる素敵なお寺というのが、実際に行ってきた私の率直な感想です。

帰り際、子守地蔵尊の赤子の頭上でカエルが休んでいる、ほほえましい姿を見ることができました。

ご住職の温かなお人柄や楽しい境内、そしてカエルが安心してひと休みしている様子に偶然立ち会い、始まりから終わりまで、ずっと癒された取材となりました。

國束寺(くづかじ)の拝観時間とアクセス

國束寺では自由に梵鐘を撞くことができるアットホームなお寺です。小さなお子さんでも梵鐘(ぼんしょう)を撞く貴重な体験ができますよ。

國束寺への参拝時間と梵鐘を撞ける時間についてまとめましたので、ぜひご覧ください。

拝観時間と梵鐘(ぼんしょう)

【参拝時間】
8時〜16時

【梵鐘を撞ける時間】
8時〜16時

國束寺の梵鐘は時間内であれば誰でも撞くことができます。

この梵鐘の音は住職さんのおすすめ、そして自慢の音です。

「ゴーンッ」と深みのある音が体の芯まで響き渡る体験を、國束寺を訪れた方はぜひ体感してみてくださいね。

車でのルートと駐車場情報

カーナビに「國束寺」や電話番号を入力すると、まだ山道の途中なのに「目的地周辺です」と案内が終わってしまうことがあるのでご注意ください。

スムーズに到着したいなら、まずナビの目的地を 「南島コンクリート度会工場」 に設定しましょう。

工場付近からは「國束寺 ➜」の白い案内看板が出ているので、それに沿って道を上がれば数分で寺の駐車場に着きます。
道路幅がやや狭いものの、離合(すれ違い)ポイントも点在しているのでご安心ください。

駐車場は境内のひとつ下段にあり、普通車十数台が駐車可能です(無料)。

國束寺に車で行く際は、ナビに「南島コンクリート度会工場」の設定を忘れずに!

公共交通機関を利用した行き方

國束寺へのアクセスは車移動一択です。

最寄駅がなく、山の中にあるのでバスでのアクセスもできないからです。

國束寺へ行きたい方は、自家用車やレンタカーを利用する必要があります。

【住所】
〒516-2105
三重県度会郡度会町平生1481