美村TRAVEL~本当におすすめしたい美しい村~

手仕事から学ぶ
多気町のアートと食

松阪牛の肥育農家が営むカフェや、約40年続くアートに触れる空間や、古くから営む和菓子屋など、多気町にはバラエティ豊かなアートや食文化が点在している。 その各スポットを巡り、長い年月を経ても変わらない「本当の価値」に触れてみる。

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Facility information 施設情報

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01カフェまつもと

道から見える小さな看板を頼りに、細い坂道をしばらく進むと、かわいらしい建物が姿を現す。「カフェ まつもと」は牛の畜産農家が営む、本物の松阪牛を味わうことが出来る場所だ。明るい店内には2つのテーブルとカウンター席のみ、ゆったりとした空間が広がる。
松本畜産では牛1頭1頭にじっくりと向き合い、牛が出来るだけストレスを感じないよう、ゆったりと過ごしてもらうことを大切にしている。古くから伝わる肥育方法でおよそ3 年間育てることで、質の高い「特産松阪牛」へと育て上げている。そんな特別な松阪牛を使ったモーニングプレートには、多気町で作られた有機野菜のサラダ、ローストビーフ、パン、コーヒー付き。お肉の旨味をしっかりと感じるローストビーフは、話すことを忘れてじっくり味わってしまう美味さ。笑顔いっぱいの松本さんご家族から、地元のお話や牛たちの話を聞きながら過ごす朝のひと時は、あたたかい気持ちで1日をスタート出来る特別な場所だ。

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02アトリエ プシケ

雑木林の中にひっそりと佇む建物。
40年前に、植樹した木が大きく成長し、季節によって様々な表情をみせてくれるアトリエプシケ。コーヒーカップやお皿、花瓶やごはん茶碗まで様々な形があり、初心者でも軽くて丈夫な器をつくることが出来る。オリジナルの信楽の粘土は、電子レンジや食洗機も使えるそうで、暮らしの中でも大活躍してくれそうな予感!オリジナルの釉薬を使用した器は、なんともいえないマットな表情が魅力的だ。
陶芸の大事なポイントはもちろん、一から丁寧に教えてくれるので初めての私でも安心して参加できた。粘土を手で丸めたり、トントンと平らにしたり、普段触ることのない粘土の感触も心地良く、あっという間に時間が過ぎる。型取りした粘土に絵付け出来るのが楽しみの一つ。あれこれ考えると迷ってしまうので勢いで筆を動かした。
出来上がりは約2ヶ月後。旅の思い出が形に残る、嬉しいお土産になった。

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03長新

桑名から伊勢までの参宮街道は、別名「もち街道」ともよばれ、旅人をもてなす名物餅が各地にあるが、ここ多気町にも江戸時代から続く「まつかさ餅」がある。
白くつやつやとしたお餅の表面には、米粒がのっていて「まつぼっくり(松笠)」に似ていることから、この名前になったそう。
一口頬張ると、ふんわりと黒糖の香りが広がってなんだかやみつきになる。「出来立てを食べてほしいから」と作り置きはせずに、1 日の内に何回かに分けて製造して蒸し上げているそう。
保存料や軟化剤、着色料などの添加物は一切使用していない生菓子故に、日持ちはしないが、だからこそ「まつかさ餅」を求めてわざわざでも訪れてほしい。
ここに来ないと食べることが出来ない、この土地ならではの味だ。